「和花……。大丈夫、和花?」
 尚子はシャワールームに横たわる和花の巨体を眺め、ただ驚くばかりであった。この間までの彼女と同じ人間だとはとても思えない。
 和花がうっすらとまぶたを開いた。肘を付いて上体を起こし、尚子の姿を探す。
「よかった、気が付いたみたい」
「あ……キャプテン?」
「和花、すごい身体になってる……。何て大きさ!」
 そういわれて、和花は改めて自分の身体を見回すのであった。そして股間には、先ほど盛大に射精したばかりなのに、早くも回復し、その異形を誇る巨根がそびえていた。
「わたし……。オチンチンが生えてきちゃって、それから……」
 先ほどの大胆なオナニーを思い出したのか、そこで声が途切れてしまった。
「和花だけじゃないよ、ほら……」といって、尚子は自分の下腹部を示して見せた。こちらもカチカチに固くなっている。
「あ……」と、和花が目を丸くする。

 和花と比べると尚子はまるで赤ん坊のような大きさだった。和花は尚子の身体を軽く抱き上げ、大きな目を真ん中に寄せるようにして、その股間をまじまじと見つめた。
「わたしもね……自分にオチンチンが生えてきてビックリしちゃった」と尚子。
「キャプテンも、ですね!?」
 和花が愛おしむように尚子を抱きしめ、頬をすり寄せてきた。凄い力だ。苦しくて息が漏れた。

 大きな舌が尚子の肉根に触れた。和花にとっては、自分の小指くらいの大きさだ。キスをするように口をすぼめて、軽くくわえた。
「和花にもしてあげられたらいいんだけど……」
 尚子がいうと、いったん肉根を離して、ニッコリと笑った。
「キャプテンが大きくなってから。わたし待ってますから……」
 再び尚子の肉根をくわえ、舌でチロチロと弄び始めた。

「んんん……んおっ! んん」
 和花は大きく脚を開いた格好で腰を下ろした。
 尚子の肉根をくわえたまま頭部を後ろに反らし、飲み干すような格好になった。仰向けの顔面に、伏せた尚子の身体が載る。左手でその腰を押さえて、しっかりと支えた。
 一方右手では、自分の肉根を激しくしごき上げるのであった。
 信じがたい光景であった。
 体格差は大人と赤子くらいなのだが、その赤子が身長一七八センチ、女性としては大柄な部類に入るのだ。それを軽々と扱う和花の大きさは、想像を絶するものである。

 快楽に身悶えして身体をよじるたびに、シャワールームの床がグラグラと揺れた。
 幼く愛らしい少女の顔をしているのだが、その巨体はもはや怪物クラスとしかいいようがない。本気で暴れ出したら、床も壁も粉々に砕いてしまうのではないだろうか。
 和花の肉根は、通常の人間の腿ほどの太さにまで怒張していた。赤黒く腫れ上がり、血管がドクドクと脈打っている。
 慣れぬ自慰のために力加減を知らず、ただ激しい勢いでゴシゴシとしごき上げられ、先端からはチロチロと透明な汁が漏れ始めていた。
「くぅあああっ、はああ……!」
 快感が和花の脊柱を貫き、脳天を突き抜けていった。そのまま上体を後ろに倒し、ドサリと床に仰向けになった。
 地響きを立てて部屋が揺れた。尚子は落とされまいと、和花の首に必死にしがみついた。

 腰を上下させながら両手で肉根をしごき、和花は次々と襲い来る快感の波に身を任せた。巨体がのたうち、バウンドした。
 そして登り詰めてゆく。
「うああああッ、ひぃいいいいーっ!!」
 全身を硬直させ、弓のように反り返った。そのまま固まり、ブルブルと小さく震え続ける。
「あ……あ……あ……」と、絶望的な呻きが漏れた。
 そしてエクスタシーに達すると、再び絶叫するのであった。
「あああっ!! くひぃいいいいッ!! イッちゃうぅうううううっ!!!」
 大量の精液が噴出し、猛烈な勢いで宙にまき散らされた。

 ボタボタと熱い液体が雨のように尚子の背中に降り注いだ。シャワールームの空気が和花の濃厚な匂いで満たされてゆく。
「キャプテン……。わたし、先にイッちゃった。一緒がよかったのに……」
 ぐったりとしたような和花の声だ。
 と思ったら、両手で人形のように抱き上げられていた。そのまま口元へと運ばれ、肉根をくわえられた。
 熱い舌が肉根を包んで締め上げると、尚子もまた、この日何度目になるのかわからない射精をしてしまうのだった。
 和花の左手が尚子の腰に当てられ、精液を飲み尽くすように、グイと口元に押しつけられた。その格好で、二人はぐったりと弛緩し、熱い身体を床に横たえるのだった。

「わたし、待ってますから。キャプテンがこのオチンチンで、和花を犯してくれる日を」
 和花がいった。そんな日が来ればいいと尚子も思った。
 だが国際試合に出場する強化選手は、いまの和花よりもさらに大きい。重量級の工業機械のような身体だ。
 もしそうなったとき、それでもまだ人間同士のように、愛し合うことが出来るのだろうか?

第1話 篠田尚子──キャプテン〈完〉